こんにちは!
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会中国支店の矢崎早人です!
(矢崎の詳細プロフィールはこちら!
http://china.a-solsh.com/staff_details04.html)
このメールは上海から発信させていただいております。
先日、当研究会の女性スタッフから、お父さんが急に体調が悪くなり病院で精密検査を受けるために休みたいという申請を受けました。
よく話を聞いてみると、もともと首のところに小さな腫瘍があり、生活上は何の問題もないので放置していたところ、急にひどい頭痛が始まり、まっすぐ歩くこともできず、夜も眠れないというのです。
その女性スタッフは現在夫と子どもと一緒に上海で生活していますが、彼女の両親は江蘇省の田舎で暮らしていました。しかし、お父さんの容体が悪くなったので、お母さんと一緒に娘のいる上海の家に身を寄せているのだそうです。
私はすぐにこの休暇申請を承認しました。
そして翌日、この女性スタッフは私に会社を辞めたいと言ってきました。
理由を聞くと、お父さんのことが心配でこれから世話をしなければならないから、仕事を続けられないと涙ながらに語りました。
私は上司として、彼女のお父さんに対する想いの強さを理解しつつも、仕事をやめなければならないほどひどいのか?と詳しい事情を聞いてみました。
すると、彼女のお父さんはまだ病院での診察を受けていませんでした。
というか、受けたくても受けられない状況になっていたのです。
彼女が言うには、上海には脳外科が強い病院が2つあり、そのうちの一つに行って診察を受けようとしているのだが、順番待ちが多いのでまだ並んでいるとのこと。
夫が会社を休んで病院に行き、朝10時に並び始めて順番が来たのは夕方5時だったそうです。
さらに病院の先生は夕方5時で帰宅してしまったので、その日は診察の予約が確保されただけで、翌日の仕切り直しとなりました。体調の悪いお父さんには7時間も病院で待たせることができないので、夫の順番が近づいたところで彼女がお父さんを連れて病院に行ったというのです。
確かに中国は人口が多いけど、そんなに待ち時間が多いのはおかしいと伝えたところ、これが中国の病院の現状だと言うのです。
例えば外国人である私は、病院に行く際はウェルビーという日本のサポート会社に連絡して、病院の紹介と予約、通訳の手配などを行ってもらいます。
より緊急な状況であれば、待ち時間なしのVIP待遇で対応してもらうようなコネクションもあるようです。
私はこの女性スタッフのお父さんが7時間も待たされずにスムーズに診察が受けられるようウェルビーに問い合わせてみました。
すると、VIP対応ができるのは外国人だけであり、中国人はできないという回答が返ってきました。病院としてのサービスというよりは、中国人に対するそういうコネクションがないのかな?と感じました。
私は中国で生活する外国人として、自分が弱い立場だと思っているところがありましたが、実はその逆で、むしろ特別待遇を受けているのだなと感じました。
この女性スタッフのお父さんは、結局2日後に精密検査を受診することができました。結果は大きな問題が無く、手術なども必要ないと言われたそうです。
ただ、一人の医者に言われたことだけを信じられないので、他の病院に行って別の先生に診察を受けると言っています。
私は会社の他の中国人スタッフに上海の病院事情について話を聞いてみたところ、長時間待たされるのは普通のことだという認識で共通していました。
その理由として彼らが言っていたのは、中国は私立病院で社会保険が使えないため、どうしても公立病院に人が流れるそうです。
そして、今回のケースのように高度な検査と治療を受けたいと考えた場合は、一番良い先生に診てもらいたいという心理が働き、特定の病院に人が集中するのではないかと分析していました。
私も中国で何回か体調を崩して病院に行ったことがありますが、どの病院もいつも患者が大勢いて、廊下にまでベッドを並べて点滴している人がいるなど、野戦病院のような騒々しさを感じました。
誰しも健康で安全な生活を願うものですが、この国で重い病気になりたくないなと、つい考えてしまいます。
病気になってからの対応だけでなく、病気にならないような普段からのメンテナンスが本当に重要だと思います。
これは私たちがサポートしている生産、物流現場でも全く同じことが言えます。
設備が故障してから直すのではなく、設備が故障しないようにメンテナンスをするという発想です。
そのために重要なこと、それは5Sの一つである「清掃」なんです。
当研究会でカイゼン指導をおこなっているカイゼニストの松浦敏彦は次のように言っています。
「清掃はピカピカにすることが目的ではなく、不具合や故障などの異常を発見するために行う。異常を発見したらそれを修理し、さらに機械の寿命を延ばす工夫をする必要がある。」
詳しい内容をご覧になりたい場合は下記をご参照ください。
http://china.a-solsh.com/akan02.html
中国では「中医」と呼ばれる漢方があり、毎日苦い薬を飲みながら健康管理をしていく方法があります。
病気になってから治療するのではなく、病気にならないようにメンテナンスするという意味では非常に重要だと思います。
ただ、当研究会の中国人スタッフの多くは、東洋医学よりも西洋医学を選択したいと考えているようです。
それではまた、皆さまのお役に立ちそうな情報があったら配信させていただきますね。
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店
矢崎早人
==== この定期カイゼン通信の目的 ========
この定期カイゼン通信は、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思い、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務
カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。
コストカイゼンを含めた様々なカイゼン事例がたくさん蓄積されています。その事例を皆さんでシェアすることが、最短距離での解決方法ではないかと思い、ニュースレターを発行しています。お問合わせや、お聞きになりたいことがあ
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