フリーランスとしてHRP(ヒューマンリソースパートナー)日中異文化経営コンサルタントして活動している金です。
プロフィール
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■人事制度作成はミッションの策定から
現地法人独自のミッション・ビジョン・バリューは何か?
ミッションは企業としての存在意義。ビジョンは企業としての目指すべき方向性。バリューは企業としての価値観や行動原則。
人事制度作成は中国の現地法人における存在意義は何か?目指すべき姿は?を共に議論し現地法人独自のミッションを策定する事が重要です。ブレーンストーミングを通じたミッションの策定は日本本社の理念や創業者の想い、海外進出の目的は?中国進出の目的は?とさかのぼり議論を通じて策定しなければなりません。ブレーンストーミングは経営陣の振り返りにもなり現在の状況における与えられた役割は何か?を考える事が出来ます。ミッションは全ての基準となり、経営の「軸」になります。現状との乖離やギャップを分析し初めて人事制度策定に入ることが出来ます。
また人事制度を含む人事戦略を考える時に中国で何を実現したいのか?という事業戦略から落とし込まなければなりません。実現すべき事業戦略が明確になれば達成する為の組織のデザイン。組織をいかに活性化し社員一人一人が活き活きと働ける為にはどのような制度が一番適しているのか?を考え、最終的にはどのような人を採ればいいのか?どのような人が今必要とされているのか?と考えて行きます。
■社員の名前が出てくるかどうか?
目指すべき姿を明確にして行く段階で具体的な等級や賃金システム、評価システムと決めて行きます。現状との乖離やギャップを分析検証し、経営陣とのミーティングの中で具体的な社員の顔や名前が出てくるかどうか?が大きなポイントになります。
普段から社員とのコミュニケーションを取っている企業ほど具体名で出てきます。「李さん(仮名)はこの制度に乗せればどの等級になるのか?」「王さん(仮名)の様な価値観や能力を持っている人が会社の考え方に近い人だ」等々幹部を含めどれだけ社員の現状を把握し理解しているかが重要になります。制度はあくまでもシステム。動かすのは人であり現地で働く社員です。素晴らしい制度があるが運営出来ていないという企業は少なくありません。経営陣の戦略や想いを反映すると同時に目指すべき姿になるために何を評価し何を評価しないのか?基準や価値観を全て体現しているものが人事制度であり人を動かすエンジンでなければなりません。
■人事制度は社員の成長のため
制度策定や改訂を進めていると社員からは思わぬ反発を招く事があります。「賃金を下げるのか?」「頑張って来た俺たちはどうなるのか?」「減点する為に改訂するのか?」このような声は少なくありません。ミッションを明確にするのは目指すべき姿を社員に宣言する事です。制度改定は評価基準を含めた価値観を社員に公表し明確にすることです。また目指すべき姿になるためにミッションをもとにした価値観にそって成長して行く社員を公正に評価するためのものです。「人事制度は社員の成長の為」人事制度策定の目的は企業の事業戦略を達成するために、社員の成長をサポートし価値観を体現出来る人を輩出することなのです。
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