フリーランスとしてHRP(ヒューマンリソースパートナー)日中異文化経営コンサルタントして活動している金です。
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■何故遅刻をしたんだ!
朝9時から始まる会議。日本人駐在員Aさんと中国人社員は会議が始まるのを待っていました。待っている理由は1人が遅刻をしてまだ到着していないからです。Aさんはイライラし始めています。すでにスタンバイしている中国人社員はAさんのイライラを見てまた怒るかもしれないと落ち着かない様子でした。
そこへ、中国人社員Bさんが慌てて会議室に走り込んできました。
「遅れました・・・」とBさん。
開始時間から15分が過ぎています。
すでに待っていた社員は「やっと会議が始まる」と思いましたが、AさんはBさんを見るなり「何故遅刻をしたんだ!」と問いただします。
「渋滞していて混んでいたので・・・」とBさん。
それを聞いたAさんは怒鳴りながら「そんな事はわかっている!何故遅刻をしたと聞いているんだ!」
「だから言っているじゃないですか渋滞していて混んでいたので・・・」と、Bさん。
時間は9時半を超えようとしていました。
■今何時ですか?
13時から始まる大事なマーケティングの会議の準備をしていた日本人駐在員Cさんは「ひょっとしたら遅れているのかも」と思いながら資料を準備してスタンバイしていました。Cさんは心の中で「また遅刻かもしれない・・・」と思いながら気持ちを入れ替えて待機していました。
そこへ同じ部署の中国人社員Dさん(仮名)が10分遅れて入ってきました。
Dさんは何も言わず席に着きました。
Cさんは内心「こっちは昼休みを返上して15分前に来て準備しているのに!」我慢できず、少し嫌みっぽく「Dさん今何時ですか?」と言った所、Dさんは「今ですか?13時10分です。」と答えました。
会議は順調に進みましたが、その後Dさんは「もうあの人とは仕事したくありません。」と総経理に報告し関係は悪化したのです。
■推測と期待のコミュニケーション
遅刻をすると待っている人の時間を無駄にした、まず謝るものだ。
という認識があります。中国でももちろん遅刻は厳禁です。
しかし上記二つのケースではAさんも、Cさんも「遅刻をしたのだからまずすみませんと謝ってくれるだろう、いちいち言うのもいやだしそんな事は当たりまえだ。」と思いながら話しています。
AさんとCさんは「何故遅刻をしたんだ?」と「今何時ですか?」という言葉の背景や意図を汲み取ってくれるだろうという「推測」と謝ってくれるだろうという「期待」で話していたのです。
BさんとCさんも遅れた事については悪いと思っているはずです。すぐに謝ろうと思っていたかもしれません。
それを「何故遅刻をしたんだ!」嫌みっぽく「今何時ですか?」といきなり聞かれた事によって謝ろうと思っていた気持ちがあったにせよ、聞かれた事に対してその理由を答えているという図式なのです。
また合理的であり直接的な中国においてBさんもDさんも「日本人はいつも遠回しに言ってくる。怒っている時間やイライラしている時間があれば会議を始めればいいのに」となります。
今回のケースは中国人社員が遅れたというケースですが、中国人社員が全員待機している中で日本人総経理が遅れてくるというケースももちろんあります。
日本人と中国人という事に関係なく、遅刻は良くない。待っている人の時間を無駄にしている。謝るという行為はもちろん大事ですが、価値観の違いは時に大きなずれに発展してしまうこともあります。中国においてはどのような場面でも根気強く本質について話さなければなりません。
Aさんは「みんなBさんを待っていたんだ、遅刻をするとみんなを待たせる事になる。今後は時間通りに来るように。」Cさんは「大事な会議で事前に資料を準備して時間通りに始めたいので次回は遅刻しないでね。」と言えばBさんもDさんも「遅れてすみませんでした。」となります。もちろん期待通りの返事がない可能性ももちろんあります。
推測と期待のコミュニケーションは中国においては時として誤解やずれを生み出す原因の一つです。粘り強く本質を話す事が重要です。
皆さんは遅刻をした社員に何と言っていますか?
中国人社員がいつも遅刻をしているわけではありません。また日本人駐在員がいつも怒っていて、嫌味っぽく言っているわけでもありません。ここで挙げさせていただいたのはあくまでもひとつのケースです。誤解のないようお願い致します。
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