おはようございます!
カイゼン研究会の宇賀です。
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あけましておめでとうございます。
新年のタイミングを逃してしまい
中国ではもうすぐ春節を迎えるところなのですが、、
私にとっては2023年初回のメルマガということで
新年の挨拶をさせていただければと思います。
今年もどうぞよろしくお願いします。
初回ということで
製造現場にまつわる話をしようと思います。
その前に、
私の年末年始の話をしますと
ずっと中国にいるので、お正月の雰囲気を味わえずに
3年がたってしまいました。
春節を祝うことが当たり前になってきており
このままでは本当に
お正月を忘れてしまうと思いまして、、、
年越しそばやおせち料理を食べて
お正月の記憶を取り戻そうとしました。笑
3年食べていないので
数の子やかまぼこって
こんなに美味しかったのか!と感動しましたが
何か物足りず、その後火鍋を食べに行ってしまいました。笑
味覚や好みが中国に適応してしまったなと
つくづく実感した年始でした。
さて、現場の話に戻しますと
同じ現場を歩いていても
「今日は何かおかしいなー」
「もっと、こうしたら良くなるんじゃないか?」
と違和感を持つ人と
「特にいつも通りだな」
と予兆や改善点に
気づかない人がいます。
何がこの違いを生んでいるのでしょうか?
ちょっと考えてみてください。
・・・・・
・・・・・
・・・・・
いかがでしたでしょうか?
能力の違い?経験?
いろいろ思い浮かぶとは思いますが
それは
比較対象があるか?
すなわち
「基準」を更新できているかどうか?
ということです。
どういうことかというと
人は何かと比較することで
初めて「良い」「悪い」と認識することができます。
そして、その何かが
「基準」であり
「当たり前と思っていること」であり
「こうあるべきだ」という状態です。
厳密に言うと
それぞれの人は
そもそも自分の基準を持っています。
しかし、
ある物や情報、状況に対する
それぞれの「基準」が違っているので
対応や行動に差が出てしまうのです。
みんなバラバラの基準を持ち
それぞれの反応をしていては
組織はうまくいきません。
なので、
組織、工場では
これが当たり前の状態だと
客観的にわかるように
標準作業やルール
というのを作っていきます。
そして
それと違っていたら
「悪い」と判断しようというように管理しています。
ですが
それは裏を返すと
組織で決めた基準の範囲でのみ
考え、判断しているということでもあります。
簡単に言うと
言われたこと以外はやらなくてよい
という思考に悪意なく陥ってしまうのです。
【組織化の流れ】
(1)個人の基準はバラバラ
(2)それによってバラバラな判断や対応が生まれる
(3)それでは効率が悪い
(4)組織としての基準を決めよう
(5)決まった基準の中に居続ける(停滞)
→習慣、今の環境に適応してしまう
これは
標準作業のありなし、
標準3票があるから大丈夫という話ではありません。
標準書のない組織でも
暗黙の了解や受け継がれてきた基準をもとに
従業員は仕事しています。
書式化された標準があろうが、なかろうが
どんな組織でも、レベルの違いはあるにせよ
今ある基準に適応してしまい停滞は起こります。
(トヨタでも例外ではなく)
これは個人でも同様です。
管理監督者の仕事でよく
・基準を作ること
・基準を守らせること
・基準をさらに良くすること
とよく言いますが
「さらに良くする」というところにはハードルがあります。
なぜなら
自分で作った現状の基準に対して
不満や疑いを持ち続けないといけないからです。
そして
不満を持つということは
自分の中にさらに良い基準があり、
それと今を比較し、「差」に気づいていることが
必要だからです。
現状に適応するというのは
今の基準に沿った行動を効率化する
ことでもあります(慣れていく)
では、何が問題かというと
「今より良くするためには?」
という反応が起こらないことです。
ほとんどの経営者や幹部が
従業員に不満を持つときもこの状態です。
しかし、ここで大事なのは
(1)現状への適応
(2)基準自体を変える
この2つのモードはどちらも必要だということです。
(1)が長すぎると停滞につながりますし
(2)ばかりだと非効率が発生します
そして
2つのモードは2者択一というわけではなく
製造部のライン作業者は(1)の状態でよいが
製造部のIT担当者は(1)では困る
(2)基準自体を見直し、新たな変化をしてほしい
というように
部署や機能、役職、環境、タイミングによって
どちらのモードが望ましいかというのが
変わると思います。
なので、
個人でも組織でも
まずやらないといけないことは
個人の習慣や組織のどの部分に
(2)の「基準を変える」必要性があるのかを
決めるということです。
全体を対象にするのではなくて
どの部分に(2)のモードが必要かを
考えるということです。
そして、それが決まった後に
この停滞を抜け出すために
・個人が新たな基準を持つ後押し
・組織として新たな基準を提示する
この2つを対象の部門や人に
実施していきます。
例を挙げると
駐在員の方がなぜ、
中国工場を見ておかしいなと思えるかというと
比較対象(日本という基準)があるからです。
それに加えて
先輩や上司の仕事を見て学んだこと
他社に行って気づいたこと
研修で学習したこと
本や動画で学んだこと
自分より高い基準に触れることの積み重ねで
自分の当たり前が更新されていき
そのモノサシで比較できるようになっていきます。
その基準の刷新があるので
工場にいても「こうしたら良いんじゃないか?」という
自分の中のあるべき姿と現状の比較により
その差を埋めるための企画が生まれます。
もし、それができないということは
組織内の基準と自分の持っている基準が
ほぼ同じになっているということです。
良くも悪くも差が認識できない状態です。
そういった基準の刷新に
良く使われるのがベンチマークです
「外部の刺激に触れて、自分の基準を刷新し
その新しい基準を使って
何かやってみろ」
トヨタではこういう研修が多く
他工場でも他社でもまずベンチマークに行って
比較してどうなのかということをまず聞かれます。
TPSも2本柱である
ジャストインタイムと自働化は
ある意味、完全に達成することができない基準なので
そのギャップを埋めるために日々仕事はするのですが
やはり停滞気味になることは避けられません。
特に今まで体験していない新しい分野
事務職のデジタル化やカイゼンなどは
号令や会社方針で発表されても
ほっておくとまったく進みません。
しっかり進めようとすると
ある程度のリーダーを
IT研修や、成功している部署に行かせ
企画を作らせるところまでがセットです。
そうして、
停滞とどう戦うかということに
外部刺激、ベンチマークを使いながら
必要な場所に基準を更新する機会をどう設計するかが
重要になってきます。
ここまで
・基準への適応、停滞と基準の刷新、2つのモードがある
・刷新を行うべきはどこか?を考える
・刷新(新たな基準を作り出す)ために、どんな刺激をいれるか」
について書いてきましたが
個人(自分自身)についても全く同じことが
言えると思っています。
年初ということで
今の生活や仕事の中で
適応しすぎていて、停滞、進歩していない部分
基準、習慣自体を見直すべき部分
自分の中で新しい基準を作るには、
どんな刺激(より高い基準を持つ人や情報、体験)が
必要かということを考えたいと思います。
長々と書いてきましたが
最後までお読みいただきありがとうございました。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
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