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    おはようございます!
    カイゼン研究会の宇賀です。

    プロフィールはこちら↓↓↓
    http://japan.a-solsh.com/staff_details23.html

    「ガンマGTPの値が・・・」
    「コレステロールが・・」
    「血圧が・・」

    以前なら全く知らなかったような単語が
    知らぬ間に使えるようになり
    診断結果にも敏感になってきております。

    この診断というのは
    ある基準をもとに良かった悪かったと
    結果が出てきます。

    悪かった場合は

    「さらに精密検査を・・」
    「今後はお酒を控えるか。。」
    「ジムに通わないと。。」
    と異常の場合にアクションを起こし

    逆に
    基準に収まる数値(正常)だと
    安心して普段通りの生活を続ける
    というものです。

    ここからが、本題で

    しかし、
    実は

    実際に病気になっている患者は
    高リスク(異常値)の集団より
    低リスク(正常値)の集団から
    なる方が多いのです。

    これを知った時
    私は大変驚きました。笑

    結果が異常なら何かすれば良いんでしょ?
    違うの?正常の方が危ないの?
    という裏切られた気持ちです。

    結論から言うと
    低リスクの人口が多く
    高リスクの人口が少ないからです。

    そして、
    基準値を超えるとリスクが跳ね上がる
    訳ではないからです。

    例えば
    血圧85を超えるとリスクが0%から80%に上がる
    というわけではなく、全員リスクはあり
    血圧の上昇とともに徐々にリスクが上がります。

    今では当たり前のように思えますが
    発見当時
    1985年の医療業界も大きく驚きました。

    今までは
    高リスクの人を守れば
    安全で健康な社会が実現できる
    というが主流だったのです。
    →ハイリスクアプローチ

    しかし
    この発見によって
    そもそも低リスクの人も含めて
    数値を下げなければ
    社会的なインパクトが出ない
    という結論に変わったのです。
    →ポピュレーションアプローチ

    (図1)


    もちろん
    現在では2つのアプローチを
    政府も医療も使い分けながら疾病予防は
    運用されて、大きな効果を上げております。
    (日本に取り入れられたのは2000年ごろ)

    しかし、以前は
    異常の人への対処が
    患者や死亡者を減らすと信じられていたのです。

    この事例を通して
    何が言いたいのかというと

    このターゲットを分けた
    アプローチの使い分けは
    社員の教育や育成でも必要だということです。

    医療の例と同じで
    教育でもレベルに分けたアプローチが主流になっています。

    医療では
    全体に向けては
    食生活、運動など生活習慣全体の改善を促し

    高リスクの人には
    特定リスクを減らすためのアプローチをとります。

    社員教育も同じように
    階層別教育という方法がとられておりますが
    年次や役職といった方法で分けられております。

    しかし
    全体の底上げのための活動と
    より高いレベルの指導者となってほしい人のために
    別のアプローチをとる教育は
    中国ではまだまだ普及していないのが現状です。

    医療とは逆に
    全体向けに偏っているのです。

    集団全体の底上げのためには
    座学や講義にとどまらず
    各小集団でのQCサークル等の活動が
    推進されています。
    同僚や仲間と一緒に活動することが
    インセンティブとなり
    同僚から学ぶことが
    効果的なアプローチとなります。

    もっとレベルの高い人や
    次期リーダーと期待している人のためには
    個人テーマ
    経営者の取り組みたい課題など
    高いレベルの課題に対しての問題解決教育という
    個人のスキルアップにつながる教育や活動が
    必要です。

    その2つの使い分けを通して初めて
    経営戦略としての人材育成が
    推進できている状態となります。

    教育や育成は
    目的や狙いがボヤっとしたまま始まることが
    多いので
    アプローチを使い分けることで
    教育の目的を明確にし、効果も測りやすくなるのです。

    最後までお読みいただきありがとうございました!

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    一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店
    カイゼニスト  宇賀 邦人

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    この定期カイゼン通信は、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思い、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。

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