フリーランスとしてHRP（ヒューマンリソースパートナー）日中異文化経営コンサルタントして活動している金です。
プロフィール
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中国の経済成長は様々な理由や要因から少し減速したと言われています。中国一辺倒から東南アジアが再注目され企業の事業戦略を含め改めてアジアというくくりで語られる事が以前より多くなっています。
今回の2ヶ月に及び上海のロックダウンで上海はもちろん中国経済、世界に与える影響も計り知れないですね。後半でどう盛り返していくのかが注目されます。
アジアはもちろんですが中国で日本を凌駕する売上をあげている経営陣の方々と「無駄」の話しになりました。そこで出たのは「無駄が文化を生み出す」でした。
■重視される生産性や効率
中国における日本企業を取り巻く環境は以前と比べより厳しくなっています。為替問題や日中関係の悪化（とてもいい関係というわけではないですね）民営企業を含めた競合企業の台頭。人件費も年率10％前後で推移し、管理職に対する要望も以前と比べより高くなっています。
日本人駐在員に対する要望も以前にも増して生産性や効率の向上にシフトしています。日本本社の現地法人に対する要求は厳しさを増し減速したとは言え成長している中国マーケットで売上をあげ、利益を確保するのが難しい状況が続いています。
■生産性や効率のみを追求していいのか
厳しい状況の中日本を凌駕する売上をあげている秘訣やヒントを伺えればとお世話になっている企業の経営陣の方々と会食する機会がありました。
開口一番「日本からの要求は利益を・・・」という話しになり、董事長であるAさんが「生産性や効率は確かに大事。もちろん利益は確保しなければならず戦略を練っているが社員との距離は以前に比べ遠のいた気がする。無駄も時には大事です」と話し始めました。私は「無駄」という言葉にとても興味が沸きさらに話しを聞いてみました。
■コミュニケーションにおける無駄は省かない
生産性や効率の話しから「あれもだめ。これもだめ。効率を考えろ、無駄を省けと考えると杓子定規になりプラスのエネルギーは生まれて来ない」という話しになり、会食が進むにつれ話題は年会の話しになりました（笑）
■年一回の壮大な年会
「事業戦略としての生産性や効率はもちろん追い求める。しかし全社員が集まる新年会だけはやめません」「昔取った杵柄で、壇上でギターを弾いて中国語の歌を歌います。今も練習しています（笑）よろしければぜひ参加していただき弊社の雰囲気を感じて下さい」
その会社では毎年全中国数百人の社員を一同に集め年会を行います。ホテルの宴会場を貸し切り、日本人経営陣も壇上で思い思いのパフォーマンスを行います。
「コストもかかるし、準備を含めたパワーもかかります。全てを効率で考えるとこれもやめたほうがいいと中止となりますがコミュニケーションを含めた無駄は文化を生み出し、無駄が社風を作り出すと思っています」
Aさんの言葉は生産性や効率は確かに必要不可欠ですがコミュニケーションまでその枠組みでは考えられないと自信にあふれていました。
皆様の会社では社員とのコミュニケーションにおける無駄まで省いていないでしょうか？
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