おはようございます。
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店の鳥枝です。
https://a.k3r.jp/a_sol/37137B40852H9
さて、今週の現場カイゼンブログのテーマは役職に部下の能力が追いついてない!と思った時の対処法。
です。
----------
忙しい方のために先に結論を述べると
ウチの課長さぁ、課長なんだけどねぇ…どうもまだ頭の中が係長のままなんだよねぇ。
ウチの部長さぁ、部長なんだけどねぇ…etc.
…以降の部分をどう表現するかは人によりますが、意図としては
"役職に能力が追いついてない!"系の意味になります。
もしあなたにもこんな悩みがあったとしたら参考になる"人称思考"を紹介します。
----------
あなたも下記のようなひとことを部下に伝えたことはありませんか?
「あいつは課長になったのに、まだまだ考え方が甘い」
「キミが部長の立場だったらどう考えるか?」
「もうちょっと考え方の視座をあげて欲しい」
「子どもじゃあないんだからさ…」
などなど、表現はいろいろありますが、こんなセリフあなたも一度は言った覚えがあるのではないでしょうか?
場面によって意味は変わると思いますが、ほとんどの場合「マニュアル化できない(しづらい)役職者がしなければならない判断や思考についてもっとよく考えてほしい」
といった意図がほとんどなのではないでしょうか?
なにを隠そう、私も部下にこんなことしょっちゅう思っていました。
もちろんですが、逆に上司からもきっと思われてもいたことでしょう。
とはいえ、上司になったらどうにか部下に"伝わる"説明をうまくできなければなりませんよね。
("伝える"ではなく"伝わる"であるところががポイントです)
そんな中、私が最近使いやすいな、と感じているものに「人称」を使った考え方、説明の方法があります。
一人称視点の場合:
例えば、ある部下Aさんがいたとしましょう。
Aさんは中途で入ってきた社員なのですが、どうも自分の主張ばかりで周りとウマが合わない。優しい先輩社員がアドバイスしても、聞く耳持たず。
こんな状態の人を"一人称視点"の人と呼びます。
一人称視点とは、自分中心で思考している状態で、視野が自分から見ている世界しかないため、自分が見えていない状態。
当然、自分が回りの人に対してどんな行為をしているかということが見えていない・分かっていない状況なので、回りの人の反応や起こった結果から自分の行動を修正したりフィードバックを受け取る事ができない状況。
二人称視点の場合:
それでは二人称視点とはどのようなものでしょうか?
自分の取る行動に対して、相手から自分がどう見えているかということも考えて思考できている状態。
行動を起こす時に、相手を見ている自分がいますが、同時に相手からの視線も考慮しており、鏡に映っている自分の姿も良く見えているというような状況。
この状態の部下の方がもしかしたら一番多いのかもしれません。
相手のことも理解でき、自分の考えもしっかり伝えられる。現場のスタッフさんも全て二人称視点レベルまで引き上げられるだけでもかなり違いが出てくるでしょう。
ただし、三人称視点と比べて違うのは経営的な観点や、市場、時間経過による変化など、周りからの視点がない、というところが問題になってきます。
三人称視点の場合:
最後に、三人称視点までお伝えしましょう。
三人称視点とは、自分が誰かにしていることを行動の対象者だけでなく、回りがどう見ているか、ということも含めて考え思考できる状態を言います。
自分の行動や考えの基準が、自分視点(一人称視点)、相手視点(二人称視点)、そして回りの人達からの視点(三人称視点)も含めて行われているために、どうすれば一番、そのものごとに関わる人の感情的なことも含めてスムーズに無理なく進んで行くかということが判断できるという状態。
なので、冒頭の問題も
「キミは一人称でしかまだ、物事を見れていない。二人称視点で考えてみたらどう思う?」
「この前のカイゼン提案はとてもよかった。あの案はすぐに採用されると思う。一方で、投資が必要な部分については総経理がストップをかけて驚いていたよね。実はキミがカイゼン案を出してもらった製品はタイ拠点に移管の可能性がある。課長以上にはこの情報も伝えていたから、君も目にしていたはずだ。この情報も加味して考えてくれていたら、さらにもう一歩進んだ提案になると思うよ」
といったように、
・今の相手は"何人称視点"なのか?
・もう一つ上の人称に引き上げるために足りない要素は何か?
を考えてみると、日々の説明もしやすくなるかもしれません。
この話自体はずっと前から書こうかと思っていて、ネタ帳に収めていたのですがなんとか年内のテーマとして書けたので一安心しました。
ちなみに元ネタは石原彰さんの下記の書籍になります。
https://a.k3r.jp/a_sol/37137B40852E15
(一応お伝えしますが、書籍購入されても私には一円も入りませんのでご安心くださいね笑)
あなたの現場がもっと良くなることを応援しています。
PS.
前回お伝えした中国と日本の人口の話ももっと上の人称で日々仕事や部下のことを考えているあなたの思考の一助となればと執筆していたのは、ここだけの裏話。
なので、私自身も最近は原稿を書くときも自然と人称を意識していることが多いですね。
どのレベルの相手に対して書く文章なのか?
それを伝えることで、相手の考えが広がり人称を引き上げるきっかけになるだろうか?
などなど。
PPS.
伝えても伝えても、なかなか変わらないことの一つが品質への意識。
さらに、やり方を教えるのが結構難しいなぜなぜ分析などもまとめて勉強できる部下のための研修に興味があったとしたら…
下記で紹介していることはあなたのためのものです。
https://a.k3r.jp/a_sol/37137B40852D97
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店
現場カイゼン診断士 鳥枝 将光
==== この定期カイゼン通信の目的 ========
この定期カイゼン通信は、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思い、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。
コストカイゼンを含めた様々なカイゼン事例がたくさん蓄積されています。その事例を皆さんでシェアすることが、最短距離での解決方法ではないかと思い、ニュースレターを発行しています。お問合わせや、お聞きになりたいことがありましたら、このメールに直接返信して頂いて結構です。
当研究会では、しつこい売り込みは一切ないので、安心してお問い合わせ下さ
い。
**********************************************************
当研究会の理念は「感謝」です。
当研究会の仕事は、「現場で起こった問題をトヨタ生産方式(TPS)
やITを活用して解決し感謝される事」です。現場で困ったら、まずはご一報を!!
相談無料です。
https://a.k3r.jp/a_sol/1861F1131C
*********************************************************
ご連絡は中国からは400-604-1765フリーダイヤル、24H365日受付中、
日本からは+86-21-6440-1765 /86-21-6432-5544
受付時間は平日9:00〜18:00までです。
担当:門脇 日本語、中国語両方OKです!!
生産、物流現場カイゼンNews Letterはこちら!!
https://a.k3r.jp/a_sol/1861F1131C0
https://a.k3r.jp/a_sol/1861F0912B69
現場カイゼン塾沪江网校のURLはこちら!!
https://a.k3r.jp/a_sol/1861F1131B59
**********************************************************
この定期カイゼン通信の配信停止をご希望の方は下記より手続きを受け付けております。メール配信解除は
こちら