こんにちは!
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会の矢崎早人です。
いやー中国に住んで8年になりますが、初めてタクシーでぼったくられました。
お恥ずかしい話ですが、今回は自戒の意味を込めてこの話をシェアさせていただきます。
これは日本人3人だけで武漢郊外のお客様を訪問したときの話です。
交通費を削減するために「上海虹橋駅」から高速鉄道に乗って6時間ほどかけて到着した駅が「漢口駅」です。
夜7時30分くらいでしたでしょうか。タクシー待ちのエリアには長い行列ができ、上海よりも2〜3度寒い漢口駅で20分くらい待ってタクシーに乗り込みました。
中国ではよくあるケースですが、長距離用のタクシーと近距離用のタクシーはレーンが分かれていて、私たち日本人3人は長距離用のレーンに誘導されました。
運転手の男性は私たちが日本人であることにすぐに気が付き、非常にご機嫌で私たちを車に乗せました。今から思えば、良いカモが来たと思ったのでしょう。。。
行き先を書いた紙を見せると、
運転手: ここは遠いな、2時間くらいかかるよ。
私: 1時間30分くらいでしょう?
運転手: ああ、そうだね。1時間30分くらいだ。
私: メーターで走ってください。発票(領収書)も必要です。
運転手: OK!OK!
というやり取りがあり、車は勢いよく走り出しました。
漢口駅から目的地のホテルまでの距離は約70kmでしたので、タクシー代は300元くらいだと私は予想していました。
また、運転手は妙にノリが良くてちょっと怪しいけど、目的地までの時間の感覚とメーター走行に同意してくれたので、大丈夫だろうと思ってしまったのでした。
それに初めての場所だし、ある程度は高くついても勉強代だと思う習慣がついていました。
さて、タクシーは街中を抜けると高速道路に入り、周りにはほとんど建物がない田舎の高速道路を時速100km超の猛スピードで走っていきました。
そして、ふと料金メーターを見てみると、異常な速さで金額が上がっているではありませんか!!
このペースでいくと、予想していた300元は簡単に超えてしまいそうです。
周りに何もない田舎の高速道路上で運転手にケチをつけて降ろされても困るし、また料金メーターの金額が異常な速さで上がっているのは、それだけ車が猛スピードで走っているせいかもしれないので、そのまま目的地まで黙っていました。
そして、出発してから約1時間後に、タクシーは目的地のホテルに着きました。
メーターの金額は533元でした。
当然、私は運転手に「高すぎる!」と文句を言いました。
そして、当然のことながら運転手は、これは妥当な金額であると主張しました。
だって、メーターがそう示しているから。
こんなに夜遅くに、こんなに遠くまで来るんだから。
確かに、中国のタクシーは夜間に遠方に行きたいというと、乗車拒否されたり、帰りの分のお金も払ってほしいと言われることがあります。
私は最終的に533元の発票(領収書)を受け取り、支付宝(アリペイ)でお金を払いました。
そして、発票(領収書)を見ると、走行距離が199kmと記録されていました。
やはり、メーターに細工がされていたのです。。。
「トヨタ 仕事の基本大全」のCHAPTER_6 LECTURE84「失敗事例はどんどん共有する」には次のようなことが書かれています。
https://a.k3r.jp/a_sol/37137H1731B55
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本来、失敗は隠したくなるものですが、よりよい仕事をするための材料でもあると考えて、失敗はどんどん外に出すべきなのです。
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今回、私が武漢のタクシーでぼったくられたポイントを整理してみましょう。
1. メーター走行をしてもらうことで安心し、メーターそのものを疑わなかった。
2. 夜間かつ長距離という条件からタクシー代が高いのは仕方ないと思った。
3. 発票(領収書)の走行距離を確認して不当性を訴えなかった。
翌日に訪問したお客様にこの533元の金額について聞いたところ、漢口駅からここまでのタクシー代は高くても350元くらいだとのことでした。
ああ、やっぱりぼったくられたのかと落ち込んでいると、お客様は哀れに感じてくださったのか、「帰りはうちから車を出しますよ!」と言って社用車で私たちを漢口駅まで送り届けてくれました。
本当に感謝です。
上海に戻ってタクシーに乗った際に、この道20年のベテラン運転手にこのてん末を話したところ、それはメーターが細工されているという話になり、最後に運転手がぼそっと言いました。
「日本人はメーターを信じるよね。。。」
以前に天津でタクシーに乗ろうとした時に、メーターで走れば10元くらいの距離のところを運転手は言い値で100元と言ったので、乗るのをやめたことがあります。
だから、どうしてもメーターを信じてしまいます。
そして、メーターがおかしいとはなかなか考えない傾向があると思います。
生産、物流現場でいうと、検査機の結果を鵜呑みにしてしまう傾向があるのと似ています。
価格だけで検査機を選んでしまうと、本当はNG品なのにOKという結果を返すバッタ物であるかもしれません。
もう一度、根本の前提条件を見直すこと、これもカイゼン活動にとって重要なことであると思い知らされました。
今回もお読みいただきありがとうございました。
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矢崎早人
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https://a.k3r.jp/a_sol/1861F1131C0
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