• a-sol 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店

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    おはようございます。
    一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店の鳥枝将光です。
    https://a.k3r.jp/a_sol/37137H0644H9

    一段と寒さが増してきましたね。
    どうやら日本では今年一番の寒さを記録した地域もあるようです。

    週末家こもり派の私としてはそろそろオイルヒーターを出して暖かい寝室にこもる時期がきたなと感じております。

    さて、今週の「Weekly 現場カイゼンブログ」をお届けいたします。

    これは、「トヨタ 仕事の基本大全」という中経出版社が発行している本の中から、生産現場、物流の現場でお仕事されている方々にお役に立てる情報を、毎週1回当研究会の研究員から配信するものです。

    「トヨタ 仕事の基本大全」という本の詳細はこちらです。
    https://a.k3r.jp/a_sol/37137H0644B55

    今週はCHAPTER_4 LECTURE55の"「真因」は自責で解決する"です。

    カイゼン指導でカイゼングループの会議に参加していると、どうしても一歩踏み込んだ議論をせざるを得ない場面があります。

    特に議題の中心が他部署やサプライヤへ跨った問題である時などは会議に進め方、方向性のコントロールに細心の注意を払います。

    なぜなら、この手の会議では問題解決のための方向性が

    "サプライヤーのせい"

    "製造部の問題で私たちの部署はタッチできない"

    "○○さんのせいだ"

    といった、特定の誰かを責める流れになりやすいからです。

    しかし、改めて原点に返ってみれば

    集まったメンバーの目的は

    "問題解決"であり、そのための"真因探し"であったはずです。

    議論の流れや論調が他責になると最終的に出てくる、決めの一言は

    "没办法"(中国語でどうにもしようがないの意)

    になってしまいますよね。

    "没办法"の至る前までの流れで大体は他責傾向の発言が増えてくるのでここらへんで私から一言、付け加えます。

    "難しい問題もあるけども、自分たちでできる範囲でやれることはないか?"

    トヨタ 仕事の基本大全にはこのように書かれています。

    ------------------------

    真因を探っていくプロセスで大切なことがあります。
    改善と一緒で、自分の責任の範囲で問題解決に結び付けられる真因を探すことです。
    たとえば、「売上が上がらない」のは「世界経済の景気が悪いから」では手の打ちようがありません。

    (中略)

    他人や外部要因に責任転嫁するのではなく、自分たちや自部署ないで対処できる真因を探すことが大切です。

    (中略)

    真因を探る際には、「自分たちで問題解決が図れるか」という視点を入れる必要があります。

    ------------------------

    とある、蘇州の精密機器の総組みを行っている工場の受入検査部門でも似たような状況になりかけていました。

    その工場では加工工程は持たず、組み付けだけを行っていたので内製部品がなくサプライヤからの購入に頼る一方、膨大な部品の受入検査が必要となり、毎日の検査ノルマも達成できていませんでした。

    これが慢性化すると、

    1.受入検査の人員増加
    2.納期を検査が間に合うように早める(=在庫増)

    という状況になってしまいます。(その工場は時既に遅く、それが当たり前になっていました)

    改めて自分たちでカイゼンできるところからやってみようということで2S→真因探し→検査効率化、サプライヤランク管理の再整備などを経て、
    ・受入検査人員27名→20名:26%減
    ・一人あたり検査効率89.7%UP
    ・検査待ち部品放置エリア面積550㎡→250㎡へ:200㎡減

    などなど、上記はほんの一部の効果ですが、カイゼニストの指導についてきたメンバーの努力もあって絶大な成果を上げました。

    とくに印象的だったのは、受入検査の組長が全体カイゼン報告会を終えたあとの食事で

    "今となってはカイゼン後の姿を当たり前のように感じられますが、改めて振り返ってみるとカイゼン前の自分たちは何をやっていたのだろうか?と不思議な気持ちになる"

    と話していたことです。

    この受入検査のメンバー達の次のミッションは

    "サプライヤをそれぞれ回りながら自分たちがサプライヤ指導をし、流入不良を下げる"

    と自分たちの仕事を再定義して、現在も活動しています。

    自責と他責、漢字ではたった一文字の違いですが…
    改めて自分事として考えてみると新たな解決策が浮かぶかもしれませんね。

    あなたの現場がもっと良くなることを応援しています。

    PS.
    真因分析のための手法としておなじみのものは"5なぜ(なぜなぜ分析)"ですよね。

    手法としてメジャーな割に書籍やネットでやり方を検索してみるとみなさん、ポイントがビミョーに違います。

    ある書籍では3つのポイントだ!と言っていたり、別のブログでは7つのポイントだ! などなど…

    そりゃあ、みんな

    ・なぜなぜがうまくできない
    ・部下にやらせてもうまくいかない
    ・とんでもない真因に行き着いて、結局俺がやるのか…とげんなりする上司

    といったように著者ごとに言うことが違うので、そりゃあ迷子続出になるよな…と感じています。

    ということで!
    去年も開催したのですが、カイゼン塾の中の"なぜなぜ分析演習"という講義を無料公開講座として参加者以外の方にも受講できるようにしました。

    開催は11月23日14:00~17:00までと日程が近いのですが…
    先週FAXで試しにお知らせを流してみたところ、既に3社7名から申し込みがありました。
    (みなさんお困りなんですね…)

    残りの枠は8名ほどですが、興味があればこのメールにご返信ください。
    ―――――――――――

    件名:なぜなぜ分析無料公開講座への参加申し込み

    御社名:

    申込者氏名:

    参加人数: (人数未確定の場合は予定でOKです)

    ―――――――――――

    会場は上海の古北エリアとなります。

    PPS.
    言語は日本語と中国語、テキストも両方用意しておりますので

    ・上司と部下
    ・他部署同士
    ・中国人と日本人

    などお好きな組み合わせでお申し込みください。

    席数は限定15席で既に7席埋まっているので、ご連絡はお早めに。
    (席が無くなっていたら、ごめんなさい。)

    講師は私が担当しますので、たまにはリアルでお会いできることを楽しみにしております。

    一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店
    現場カイゼン診断士 鳥枝 将光

    ==== この定期カイゼン通信の目的 ========
    この定期カイゼン通信は、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思い、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。

    コストカイゼンを含めた様々なカイゼン事例がたくさん蓄積されています。その事例を皆さんでシェアすることが、最短距離での解決方法ではないかと思い、ニュースレターを発行しています。お問合わせや、お聞きになりたいことがありましたら、このメールに直接返信して頂いて結構です。

    当研究会では、しつこい売り込みは一切ないので、安心してお問い合わせ下さ い。

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    当研究会の理念は「感謝」です。
    当研究会の仕事は、「現場で起こった問題をトヨタ生産方式(TPS)
    やITを活用して解決し感謝される事」です。現場で困ったら、まずはご一報を!!
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