おはようございます。
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店の鳥枝将光です。
(私のプロフィールは
こちら)
国慶節はいかがでしたか?
日本出張で国慶節中もお仕事をされていた方久しぶりの休暇に自宅近所でゆっくりされていた方中国内外を問わず旅行に行かれていた方
など、それぞれだと思います。
私はと言いますと…
気になっていた書籍がいくつかあるので、それを読み込んでいました。
(最近お客さんよりおすすめいただいた"現場から見上げる企業戦略論"藤本隆宏氏著など)
AmazonのURLは
こちら
製造業の現在とこれからについて書かれている内容なので、あなたにもおすすめです。
私はKindleで購入して読みました。
普段はゆっくりと時間をかけて本を読み込めないので助かりました。
さて、今週の「Weekly 現場カイゼンブログ」をお届けいたします。
これは、「トヨタ 仕事の基本大全」という中経出版社が発行している本の中から、生産現場、物流の現場でお仕事されている方々にお役に立てる情報を、毎週1回当研究会の研究員から配信するものです。
「トヨタ 仕事の基本大全」という本の詳細はこちらです。
https://a.k3r.jp/a_sol/37137G6129B55
今週はCHAPTER_5 LECTURE59の"
自分の「分身」をつくる"です。
中国でお会いする管理職の方々が挙げるTOP5には必ず入る悩みとして従業員の離職がありますよね。
あなたもきっと、知り合い同士で情報交換や食事をしていると話題に挙がるイメージがあるのではないでしょうか?
特に中小規模の企業にとっては有能なスタッフ1名が抜けるだけで経営に対するインパクトが大きなケースが少なくありません。
※ちなみに中国国内の基準での中小企業(工業カテゴリ)の定義は以下の通りです。
従業員数:2,000人以下 売上高:3,000万元以下 資産総額:4,000万元以下となります。(ほとんどの企業が中国では中小扱いになりそうな…)
資料:中国中小企業協会・南開大学中小企業研究中心『中国中小企業籃皮書—現状と政策(2007−2008)』中国発展出版社より引用。
そんな中で、有能なスタッフである従業員や幹部候補に辞められないように…
・仕事以外に食事や話をする機会を持つ
・モチベーションを保つための福利厚生の追加
・人事評価制度の構築、整備
などなど、ミクロなことからマクロなことまで努力されている方が少なくありません。
けど、結局は辞めてしまう人は辞めてしまう…。
「だったら俺はどうすれば良かったんだ!!!」
と叫びたくなるほど、手を尽くし、策を尽くしたのに結局は辞めてしまう。
今日のブログはそんな方のための処方箋です。
トヨタの仕事大全ではこんなことが書かれています。
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トヨタの元会長である豊田英二は、こんな言葉を残しています。
「人間がものをつくるのだから、人をつくれねば仕事も始まらない」
(中略)
「トヨタでは仕事の成果も求められますが、同時に『自分の"分身"を何人育てられたか』も評価のモノサシになっていました」
(中略)
トヨタの場合は、自分の"分身"を育ててから、上位の職制(部下を持つ立場のリーダーを「職制」と呼ぶ)に上がっていくので、リーダーが一人抜けても組織が停滞することはありません。
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確かに"分身"の育成は重要です。
しかしながら、有能なスタッフの離職はたいてい、突然であったり、"分身"育成のための十分な期間が確保できない。というのも現実的な悩みだと思います。
なので、私からは上記の考え方に加えて、さらにもう一つ。
有能な人材が辞めてしまっても問題のない環境づくりに徹することです。
有能な人が辞めて、仕事が回らなくなってしまった。
という問題に対する解決策として、
人にフォーカスした場合は"分身"をつくるという方法がありますが、こちらの方法は仕組みにフォーカスするのです。
その有能な人がいつか抜けても大丈夫なように…
有能な人が居るうちに、各作業のフロー図をつくることや作業要領書の作成をやってもらい、その人の行動を標準として落とし込む。
そうすることで、その人が辞めてしまったとしてもこれまでと同じ仕事の仕組みが継続できます。
もちろん、有能なスタッフと100%同じ、質と効率でこなすことは難しいですが、作業のフロー図や作業要領書があることで最低限やらなければいけない行動を後任者が実行できます。
有能なスタッフが抜けて、一気に作業の質や効率が下がってしまう部署があったとしたら、大抵の場合、有能なスタッフが実行していた作業の流れや作業自体が抜けてしまい、トラブルにつながっているパターンです。
そして、この手のトラブルは有能な人が当たり前にやっていた小さなコツや小さなポイントが抜けてしまうために大きなトラブルになってしまうケースが少なくありません。
逆説的ですが、いずれ人は辞めてしまう前提でそのあとも組織が継続できるような環境づくりも有能な人のタスクとして織り込んでいく。
その上で、きちんと"分身"や"後継者"も育成できていたとしたら最高ですよね。
私もカイゼンの師匠である、カイゼニスト岡義雄によくこんなことを言われていました。
「鳥枝君。君の後継者は誰だい?ある程度今の仕事にも慣れてきたようだけど"後継者"は誰かそろそろ意識しはじめたら?」
驚くべきことに、岡とカイゼン塾を初めてまだ1年経たない頃(確か半年ほどだった気がします…)から既に私は"後継者育成"について意識づけをされていました。
あなたの"分身"はだれか?
あなたの"後継者"はだれか?
トヨタOBにはこんな感覚が当たり前の感覚として根付いているんだよな…と改めて思い出しておりました。
あなたにとっての"後継者"はだれでしょうか?
あなたの現場の有能なスタッフの"分身"はだれでしょうか?
今、頭に浮かんだ部下のためにあなたは"後継者"としての教育や助言を始めていますか?
あなたの現場がもっと良くなることを応援しています。
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店
現場カイゼン診断士 鳥枝 将光
PS.
個人的に離職率の高いイメージがあるのが保全部署や保全担当者です。
設備が壊れたら怒られる…(だったらもっとちゃんと日常点検してくれよ!)
休日だろうが現場が動いていれば呼び出される…(しかも、誰でも対応できそうなトラブル…)
気難しい職人気質の上司や年上の後輩(教えて欲しいのに、そんなことも知らないの?で済まされる)
離職率が高い…(人が定着しない…新人が来てもどうせ辞めるんだろ?と思ってしまう)
などなど、縁の下の力持ちが故に…陽の光が当たりづらいが故に…この人かなり病んでるんじゃないか…
というイメージがあるのが保全系の方々です。
ちょうど最近、1940年代〜現在までの設備保全の変遷についてまとめてみたミニミニレポートを作成したので、読んでみてください。
↓↓↓(PDFファイルです)
https://a.k3r.jp/a_sol/37137G6129C55
あなたの現場の設備保全が現在どの段階にいるのか?
設備保全の技術がどんな理由でどう変遷したのか理解いただけると思います。
↓↓↓(PDFファイルです)
https://a.k3r.jp/a_sol/37137G6129C55
PPS.
ニュースです!すごい反響が届いております。
人気のカイゼン塾ですが、今まで一人6日間1Setでの参加としていました。
しかし、
・新人監督者にまず基礎の部分だけ教えたい
・遠方からの参加なので6日間上海への移動時間や交通費が手痛い…
・部下を育てたいけども…6日間も抜けられるとちょっと困るな…
というような方のために2日間ごとにテーマ分けして分割参加できるようにしてみました。
(講義内容は同じです)
おかげさまで久しぶりにリピート参加される企業やこのコースとこのコースは新人組長が参加して、こっちのコースは部長級が参加します。
など、大反響です。
・社内の当たり前って他社でも当たり前なの??
・他社の管理監督者はどんなカイゼンをしているのか??
・社内活動がマンネリ化、他社はいったいどうしているのか??
など、
カイゼン塾ではあなたの部下に新たな気づきを与える仕掛けをたくさん用意してお待ちしております。
簡易的なものですが、分割参加が可能になったお知らせは下記にPDFをアップロードしておきました。(10月コースの一部は残すところ5席前後しかありません…)
https://a.k3r.jp/a_sol/37137G6129C53
実務者編、設備保全・管理者編ごとの詳細は以下をご覧下さい。
自ら問題を発見し、カイゼンを推進できる現場リーダー育成する、
現場カイゼン塾【実務者編】の詳細は以下です。
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TPMを学び設備を故障したら修理する、から故障を予防し保全する
担当者育成を行う現場カイゼン塾【設備保全・管理者編】の詳細は以下です。
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==== この定期カイゼン通信の目的 ========
この定期カイゼン通信は、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思い、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。
コストカイゼンを含めた様々なカイゼン事例がたくさん蓄積されています。その事例を皆さんでシェアすることが、最短距離での解決方法ではないかと思い、ニュースレターを発行しています。お問合わせや、お聞きになりたいことがありましたら、このメールに直接返信して頂いて結構です。
当研究会では、しつこい売り込みは一切ないので、安心してお問い合わせ下さ
い。
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当研究会の理念は「感謝」です。
当研究会の仕事は、「現場で起こった問題をトヨタ生産方式(TPS)
やITを活用して解決し感謝される事」です。現場で困ったら、まずはご一報を!!
相談無料です。
https://a.k3r.jp/a_sol/1861F1131C
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